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薬草医ラルフ『龍執事のハテナすぎる角』

Medical Herbalist Ralph ≪ Dragon Butler's Jargon Antlers ≫ (←一応、韻を踏んでいます) 辰年生まれのおっさん生活はいつも何かが ” 深い ” です。日々の出来事を綴ったり、興味のあるものを調べたり、料理の話をしたり、時には手芸や薬草の話をしたり。そんなこんなのブログです。できればPCからの閲覧にご協力くださいませ(スマートフォンでは読みづらいはずです)。

グーテンタークな薬草医 ~ 『薬草ナイフ』を探しに行くのね。

以前このブログで、薬草の調合に使う器具をなんとなく書き綴ったことがあります。

 ⁂ Personal Skill『薬草の調合』 (2013年4月2日)

また、RPG内での薬草医の武器『バトルソー/Battle Saw』について妄想したことがあります。

 ⁂ 戦う薬草医。( Fighting Herbal Master )  (2014年10月19日)

今回は現実世界での『薬草用の刃物』について考えてみたいと思います。上記の2記事でも刃物については少し取り上げていますが、今回はもう少し真面目に考えてみようかと思います(笑)



       ◆◆◆◆◆◆



まずは便宜上、ひとくくりに『薬草ナイフ/ Herb Knife, Herbal Knife 』としておきます。刃物はナイフだけではないのですが、言いやすいので、ひとまず『ナイフ』としておきます。

そんな『薬草ナイフ』も、TPOによって3系統に分類できると思います。

  ① Laboratory Knife(調薬室用ナイフ)
  ② Harvest Knife(ハーブ菜園用収穫ナイフ)
  ③ Field Knife(野外採集用ナイフ)

すべての場面で使える『万能』なものは、ないような気がします。機能のテリトリーは広いものの、結果はそれなりの『汎用』。テリトリーが狭く、ひとつのことにしか使えないものの、結果が秀逸な『専用』。それぞれについて適する汎用・専用ナイフ類を考えてみたいと思います。




【1】Laboratory Knife(調薬室用ナイフ)

ハーブを加工するためのナイフです。『キッチンナイフ/ Kitchen Knife 』と呼んでも構わないと思いますが、台所ではなく本格的な調薬室での作業を想定しているので『ラボラトリーナイフ』という呼称を使います。


(1)菜切包丁、カボチャ包丁

『切る』ためのものは、汎用として『菜切包丁』がいいのかなと思います。三徳包丁でも構わないのですが、菜切包丁のほうが植物属性の刃物ですからね(RPG的には)。



専用のものとして、硬い皮のカボチャも切れる『カボチャ包丁』もあると心強いです。テコの原理を使った『押切器』ですね。硬い茎や束ねたドライフラワーも切れます。



押切器は海外にもありますが、『ビルトン・カッター/ Biltong Cutter 』というそうです。ビルトンというスパイシーな塩味の切り干し肉を切る目的のものなので、動物属性の刃物ですね。




(2)メッヅァルーナ、ウル・ナイフ

それから、以前このブログでも取り上げた『メッヅァルーナ/ Mezzaluna 』は『刻む』ためのものですね。



もうひとつ、アラスカのイヌイットさんたちの愛用ナイフ『ウル・ナイフ/ Ulu Knife 』というものがあります。こちらも刃先が丸いです。



ウル・ナイフにはいろいろな形状があります。上の写真は『ヌニヴァク/ Nunivak 』、下の写真の中央上は『フィッシュ川/ Fish River 』、中央下は『ブリストルベイ/ Bristol Bay 』、右は『カナディアン/ Canadian 』です。


 
メッヅァルーナとウル・ナイフはひとまとめに取り上げられることが多く、混同されることが多いようです。メッヅァルーナは柄がふたつあり、両端についていて、揺らして刻むものです。ウル・ナイフの場合は柄はひとつだけです。刻むだけでなく、切る道具でもあります。

刻む場合はどちらも共通して、ボウルのような丸いくぼみを持つまな板をお供にすることが多いようです。切る場合は普通のまな板です。

ロシアの場合、この手の ” 刃に対して柄が真上についている ” ナイフを総称して『ノーシュ・シェーチカ/ Нож-Сечка 』と呼びます。上記2つももちろん含みますが、下の画像のような柄の長い刃物を指す場合が多いようです。



キャベツなどをザクザク切っていきます。まな板のくぼみは半円柱がほとんどです。

ちなみに、お手軽に刻むものには『ハーブバサミ/ Herb Scissors』があります。



専用のお手入れ用具もついています。100円ショップのシュレッダーバサミにも似ていなくもないのですね。キッチンバサミ類は薬草ナイフからは外したいと思います。


(3)フローリスト・ナイフ

細かい作業をするための刃物として『フローリスト・ナイフ/ Florist Knife 』もあると助かります。ソムリエがソムリエナイフを所持するように、花屋さんが所持するナイフのようです。



曲刃のものが多いですが、直刃のものもあります。


〚まとめ〛
薬草ナイフ(ラボラトリーナイフ)には『菜切包丁』と『フローリスト・ナイフ』がいいかと思います。刻むものとして『メッヅァルーナ』か『ウル・ナイフ』があってもいいかと思います。『カボチャ包丁』もあると心強いです。




【2】Harvest Knife(ハーブ菜園用収穫ナイフ)

栽培したハーブを採取するためのナイフです。採取だけではなく、栽培時の剪定などの作業もするものです。

どう考えても汎用の『園芸ばさみ』が万能ですよね。でも、それでは味気ない!


(1)プルーニング・ナイフ

剪定用のナイフ『プルーニング・ナイフ/ Pruning Knife 』は小回りが利くので、剪定だけではなく採取にも重宝するような気がします。



フローリストナイフ同様、刃が鎌のように湾曲しています。


(2)トロウェル・ナイフ、ディギング・ナイフ

ガーデニング・ナイフと検索すると引っかかります。『トロウェル・ナイフ/ Trowel Knife 』とは『移植ごて付きのナイフ』という意味です。『ディギング・ナイフ/ Digging Knife 』は『穴掘りナイフ』という意味です。名称の違いにほとんど差はないので、同一ナイフだと思って差し支えないと思います。



斬刃と鋸刃を両端に持った細身のスコップ型のナイフです。右側のものはスコップのようにゆるく曲面になっていて、すくった土を乗せられるようになっています。また、深度測定用の目盛りが書かれています。スコップ仕様はガーデニング時の移植だけでなく、根っこごと採取したい場合に重宝します。


(3)ハーブ・シックル

『シックル/ Sickle 』とは『手持ち鎌』のことです。根元から収穫するにはナイフより鎌のほうが使いやすいですよね。



『ハーブ・シックル/ Herb Sickle 』は三日月形の刃をしています。神秘性を意識したデザインなのでしょうか。そして、ナイフではありません。


(4)鋸鎌(のこがま) 、ライス・シックル

鎌ですが、鋸刃のついたものです。『ライス・シックル/ Rice Sickle 』は文字通り『稲刈り用鎌』です。



鎌よりも稲刈りしやすそうな印象を受けます。こちらもナイフではありません。


〚まとめ〛
ハーブ菜園の収穫は『園芸ハサミ』で事足りると思いますが、味気ないです。薬草ナイフ(ハーヴェスト・ナイフ)には『プルーニング・ナイフ』と『ハーブ・シックル』がいいかと思います。根っこごと採取できることから『トロウェル・ナイフ』もあると便利かと思います。




【3】Field Knife(野外採取用ナイフ)

山や森に入って採取するためのナイフです。対象となるハーブに『樹』が加わるため、やや大型で切断力の強いものになります。採取だけではなく、藪を払ったり、時として穴を掘ったり、RPGなら敵と戦ったり(笑)、専用より汎用性の高いものになります。


(1)マチェーテ(マチェット) 、ククリナイフ

とりあえず『マチェーテ/ Machete 』1本持っていけば、何とかなるかと思います。

 

鋸刃のついているものやスコップ代わりになるものもあるので、いろいろ助かります。



形の似ているものに『ククリナイフ/ Kukri Knife』がありますが、マチェーテで対応できると思うので、話を広げないことにします。





(2)鉈(なた) 、ビルフック

鉈もいいですね。刃先が尖っている『剣鉈』もいいかと思います。山師さん(林業家)が使っているので使い勝手は間違いないでしょう(保障されています)。

 

イギリスの鉈『ビルフック/ Billhook 』は地域によっていろいろな形があるようです。



こちらも農業や林業に使われているようです。それぞれの地域のニーズに合わせて形状を変えていった結果なのだと思います。使い勝手はよくわかりません。



(3)サバイバルナイフ

サバイバルナイフは『戦争のにおい』がするので遠慮したいところですが、小型のものであれば小回りが利くので頼りになりそうです。



ハンティングナイフ(狩猟用ナイフ)は刃の形状によって多種多様な種類があるそうですが、ジビエをさばくためのもので動物属性なので、薬草ナイフとして使うことは遠慮しておきます。


〚まとめ〛
薬草ナイフ(フィールド・ナイフ)には『マチェーテ』と『サバイバルナイフ』がいいかと思います。銃刀法に留意して携帯しましょう。事足りなさそうな場合はハーヴェスト・ナイフを持っていきましょう。



       ◆◆◆◆◆◆



もっとたくさんの刃物がありますが、果てしないので今回はここまでです。

薬草の調合には『切る』『刻む』『削る』『剥く』といった、刃物を使う作業も多いです。薬草の収穫や採取も同じです。すべてを完璧にこなすことができる万能な刃物があればいいのですが、おそらく存在しないと思います。

なぜなら、薬草は奥深いからです。万能ツールで扱えるほど簡単なものではありません。なので、多種多様な『専用の刃物』が存在するのです。


道具は相棒です。


作業を助太刀してくれることは言うまでもありませんが、雰囲気を演出してモチベーションを上げてくれるアイテムでもあります。

汎用の道具は便利ですが、情緒や趣(おもむき)が少ないので演出効果が少ないです。専用の道具はその逆です。その作業が自分の職業ならではの作業なのかが感じられるかも、やる気や意欲につながる重要な因子だと私は思います。

ということで、薬草医が『薬草ナイフ』を探しに旅に出ちゃってもいいのよ(・ω・)

合羽橋あたりにあるかしら(笑)



※今回の画像はインターネットのあちらこちらからお借りしました。


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不思議な藍のナ・バザーリェ ~ 薬草屋さんのダイヤーズ・ハーブ

偶然、この画像を見つけました。




この青い物体は何??


エジプトのバザール(市場)の香辛料屋さんの写真です。この青い物体にものすごく目を引かれてしまったんですよね。違和感がありまくりですよね。

ということで、エジプトの市場の画像をもっと探してみました。






まるで味噌のような盛られ方です(・ω・)


鮮やかすぎるほど輝いている青い山が、売り場のなかで浮いた存在になっていると思うのは私だけでしょうか。ほとんどが、エジプトの『アスワン/ Aswan 』という都市のバザールの写真です。



そしてとうとう、この青い山の正体を判明できる画像を探し出すことができました。




『インディゴ/ Indigo 』でした。


つまり『藍』ですよね。こんなに鮮やかだったっけ?という疑問よりも、まず頭に思い浮かぶ疑問がありますよね。


『食べるの!?』


このインディゴが売られているのは『スパイス屋、香辛料屋』です。当然、この疑問が生じますよね。エジプトの方はスパイス(食用)としてインディゴを使うのでしょうか。

調べてみたのですが、インターネットでは有力な情報は得られませんでした(珍しいです)。ただ、このインディゴの画像に添えられた文章に書かれた単語にヒントがありそうです。


その単語は ” Dye ” です。


これは『染料』という意味の単語です。このインディゴは『染料』として売られている可能性が高いです。

じつはハーブのなかには『ダイヤーズ・ハーブ/ Dyer's Herb 』という分類のハーブがあります。ダイヤーズとは『染物師』という意味です。つまり、染料用ハーブです。

スパイスやハーブを売っている場所に『染料』なんて!と当然思うでしょう。髪の毛などを染める目的で使われる『ヘンナ/ Henna 』も一緒に売られている画像がありますよね。ヘンナも食用ではありません。ハーブという『くくり』では、特に不思議なことではありません。

問題なのは、口に入れるもの(食用スパイス)と一緒にむき出しで売られていることですよね。さすがにこれは私も心配します。大丈夫なのでしょうかね(笑)

ちなみにインディゴの商品札を見ると、アラビア語でも『 زهرة / Zahra 』と書かれています。



この単語、Google翻訳で調べると『花』という意味の単語でした。よくわかりません。




インディゴが売られているバザールを、もう1か所見つけることができました。




こちらはアラブ首長国連邦の首都『ドバイ/ Dubai 』のバザールの画像です。やはりスパイス屋さんで売られています。

エジプトのような粉ではなく、丸い塊ですね。



可愛いですよね。これも染料として売られているようです。粉よりも買い求めやすそうです。

ドバイのインディゴの写真には、必ずと言っていいほど一緒に ” 薄黄色い筒状の物体 ” が写っています。これは『硫黄』です。それ以上は調べがつきませんでした。



       ◆◆◆◆◆◆



今現在『ハーブ染め』というと、草木を使って自然な色合いに染めて楽しむという目的がほとんどだと思います。

天然のインディゴには、ヘビが嫌う成分(ピレスロイド)が含まれていてヘビ除けとして使われていたこともあるそうです(『所さんの目がテン!』でも取り上げたそうです)。

害虫・害獣除けのような成分を含む天然染料がもっと発見されて、科学的に立証されればいいなと願っています。ハーブ染めがもっと生活に有用なものになるだけでなく、その存在価値も認められるようになると思います。

肉体だけでなく、エーテル体やアストラル体にもホリスティックに良い影響があれば、気軽にできる自然療法(ナチュロパシー)として選択肢に加わると思います。例えば、ハーブ染めの服を着ることで『氣』や『感情』が整ったり、充実したりといった感じです。

もっともっとハーブ染めが『ハーブ/薬草』の面を担うようになればいいな、そう思っています。



※今回の画像はインターネットのあちらこちらからお借りしました。



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昔ギリシアのガレノスが 労を重ねた『薬草チンキ』

ロシア語辞典を見ていたら、偶然見つけた単語があります。

” Галеновые препараты / ガレノス式薬剤”




誰ノス??(・ω・)




一応、カッコ書きで ”(チンキ・エキス・シロップなど)” と説明が書かれていました。薬草療法(ハーブテラピー)などの自然療法に関する書物はいろいろ読んでいますが、はじめて聞く単語でした。

ということで、調べてみましょう。


あ、かなり有名な単語なんですね(・ω・)


インターネットで検索すると、いろいろな方が『ガレノス薬剤』について書いていらっしゃいました。ひと言で言うと『植物抽出物製剤』だそうです。

二番煎じは嫌なので(笑)、私は私の視点で書いていこうかと思います。



       ◆◆◆◆◆◆



ここまで出てきた情報をまとめるとこんな感じでしょうか。
① 植物から抽出した物で作った製剤
② チンキ・エキス・シロップなど

この2点(少なっ!)から連想すると、私が持っている書物『ハーブの写真図鑑(日本ヴォーグ社)』に書かれていた『ハーブの調合』みたいなものではないかと思いました。

 

この『軟膏の調合』に憧れているんですよね(笑)


ロシア語版Wikipediaにも『ガレノス薬剤』が掲載されていたので、和訳してみました。ただし、結構イカついロシア語で書かれていたので、訳もイカつくなってしまいました。


ガレノス薬剤とは、浸出(抽出)によって得られる、植物を原料とした薬剤の種類である。そのほとんどが『チンキ』(アルコール浸出または水・アルコール浸出)または『エキス』(濃縮された抽出物)である。

植物を原料とした、水抽出物も同様につくられる。水抽出物には、いくつかの植物原料を組み合わせたものも含めた煎汁、煮汁、茶剤がある。例えば、イモーテルの花、ミツガシワの葉、ミントの葉、コリアンダーの実は決められた割合で調合することで、胆汁分泌を促進する薬になる。この場合、一緒に利用することで、植物の化学成分が治療のための効果を補完・増強される。

ほとんどがもっぱら内服される。新ガレノス薬剤と区分する。クラウディア・ガレノスの名前と結びついた専門用語である。

 
 ▲イモーテル(ドワーフ・エバーラスト)    ▲ミツガシワ



なんとなくですが、大筋はつかめました。

『新ガレノス薬剤』についても、引き続き掲載されていたのですが、多義単語や修飾語の語順変動などが多くて私の翻訳レベル(ロシア語検定3級)では無理でした。最初の『新ガレノス薬剤とは、水・アルコール抽出、アルコール・クロロホルム抽出、その他の抽出で得られる薬剤である』はなんとか訳せたんですけどね。

ということで、ガレノス薬剤については本当に大雑把ですが、こんな感じのものかなということがわかったので良しとします。

ちなみにガレノスさんとは、ローマ時代に活躍したギリシア人の医学者だそうです。



       ◆◆◆◆◆◆



話は変わって、チンキといえばこの『チンキ瓶』ですよね。


 
特に先が丸くなっている『ドロッパー/ Dropper』のタイプがお気に入りです。ピペットのほうが一般名称かな?



まだまだ知らないことだらけです。今回も偶然見かけた単語でした。偶然ってなにかしらの『縁』のような気がしますよね(笑)

本を読むことって大事ですね(インターネットでもいいけど)。



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プロフィール

HN:
薬草医ラルフ
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1976/03/08

P R

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